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「それがおれのビジネスなんだよ」

書こうと思っていてすっかり忘れきっていたネタがありました。

「おれはビジネスをしているにすぎん」
「おれはククトニアンで、政府軍軍人なんだぞ、それがおれのビジネスなんだよ」

この「ビジネス」って言葉をどうとらえるかが私の中では問題でして。

日本語で普通に「ビジネス」と言うときには、何か「お金儲け」「拝金主義」的な意味合いがあるように感じるのは私だけでしょうかね。
…ああ、goo辞書にありました。

(2)特に,個人的な感情をまじえない,金もうけの手段としての仕事

だから、ミューラァが守銭奴のようなパロディがあったり、ホテルの支配人という設定が出てきちゃったのかなーなどと思うのですが。
でも本当に「ビジネス」っていう言葉の響き通り受け取っていいのかどうか、悩むんですよね。

あの場面は、ロディとミューラァの信念のぶつかり合いですわね。実のところロディは1話において、アストロゲーターの奇襲によって地球軍が壊滅的な打撃を受けているのを目の当たりにし、
「負けやしない、絶対に」
と言っていて、まだ戦争に対して「勝ち負け」の概念しか持っていなかったように思います。それが、ケイトの死やカチュア・ガイ・メル・ユウその他の経験値を積むことで、戦争っていうのは残酷なものなんだとわかってきた背景があり。
一方のミューラァは、戦争の根本的な是非はともかく、軍人になって与えられた任務を果たすことが彼自身を生かす(彼が思う)最良の道だったわけで、しかも侵略されている側の人間として、国家のためという大義名分もあり…彼は「誇りを持った軍人」と言っていますが、自分の仕事(生き方)に誇りと信念を持っているはずですよね。

何が言いたいかというとですね、この「ビジネス」っていう言葉、日本語の「仕事」と置き換えて聞いてもよかろうか、と。
でないと、ミューラァ自身、自分の生き方にどこかしら諦めと割り切りを持っていて、自虐的に「ビジネス」と言ったとしか思えなくなるんですよね…。そこには軍人としての誇り高さが感じられなくて、どうも違和感が残るっていうか。

それとももっと感情的には複雑で、無理を感じながら自分に言い訳するようにして「軍人としての誇り」を言っていたというのだろうか…。
あ、ロディの「正論」に対して、多少卑屈な言い方をしただけなんだろうか。
うーんうーん。

この「ビジネス」って言葉と「誇り」って言葉が、どうも、矛盾しちゃってます私の中で。
まあ、その矛盾ていうか複雑さが、ミューラァという人と人生を物語っているといえば、そうなのかなあ…???

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コメント

「人殺し」が好きなんじゃなくて、それが自分の「仕事」という意味なんだと(自分で勝手に)思っておりました。「パン屋がパンを売ることを生活の糧にするように、自分は上官(軍)の命令を実行することで糧を得ている。決定的な違いは、パン屋は逃げることしかできないが俺は(ククトニアンを)守ることが出来る」そういう誇りなのかなと・・。世の中、「軍人=戦争好き」だと思う人が多いですから。誰よりも平和を望んでいるのに・・。なんかまじめに書いてしまって、はずかすぃー。

ありがとうございます〜!はずかすぃ〜なんてことないです。

そうなんです「それがおれの仕事なんだよ」って言われれば、ロディの言葉に対してもがっぷり四つに感じる(相撲の見過ぎ)のですが、「ビジネス」って言われてしまうと、負い目みたいなものまで感じてしまって…
信念持ってやってるはずなのに、四つに組むんじゃなくて、「お前とは議論したくない」とちょっと逃げてる感じっていうか。

やっぱり「情を押し殺して(?)軍人にならざるを得なかった半地球人の悲哀」みたいなものを、出したかったのかなあ…なんて。

私がちょっと感じすぎなのかしらん(笑)

 というか、ビジネスってそれ使い所違いませんか? と放映当時子供心に思ったワタクシ(爆)。

 信念もってやってるからこそ、何も分かってないロディに知った風なツッコミ入れられたくなくて、「ビジネスなんだからいいだろ。終了」で切っちゃったのかしらん、と思わないでもありません。

>子供心に
なるほど〜、そういう狙いもあったのかもしれませんな。子供には「仕事」って言うよりも「ビジネス」の方が印象強烈ですもんねえ。

>切っちゃった
その可能性もあるとは思います。しかしなにもそこに「ビジネス」つかわんでもよかろう…と思ってたんですが…敢えて使った、ってことなんでしょうな…。
その敢えての意味は、拝金主義ではなくて、大人の理屈、ということなんでしょうかね。

「悪いのは貴方だろ!」と詰め寄るロディにムカっときて、わざと軽い言葉を使ってみたのでは?
つまり挑発です。
「ビジネス云々」は本心では無いけれども、こう言えば向こうは怒るだろうと(ちょっと大人気無い対応ですが)。
ロディの「正義は我にあり」と言わんばかりの態度に、瞬間的に反発したと・・・こんな解釈はどうでしょう?

 多分「仕事」なんて分かりやすい言葉で言っちゃったら「仕事で人を殺すんですか!」とか、またネチネチからみ始める可能性大の気がするロディ君……(笑)。

 というか、あそこでいきなり人を殺すことが云々って言い始めるロディの台詞にも、なんか違和感あるんですよね。
「追い回されて腹が立つ」「戦争を起こされて腹が立つ」というのなら分かるけど、なんで急にそんな抽象論にいくのかな、とちょっと思いました。

>本心では無い
てことは、やはり本気でやり合うつもりはさらさらない、ということですよね。適当にからかって(?)相手にしないぞ、という。

ビジネスって言葉が印象的だもんだから、誇り云々の話があとで出てきても、正直なかなかすんなりのみこみにくいものがあります…。

>ロディのセリフ
「あなたたちはなぜ戦争をするんですか」みたいなセリフから始まってませんでしたっけ(うろ覚え^^;)
今までケイトさん他(vol4はとりあえず無視)、いろんな人の死を見てきてる方が印象強いのかもしれませんな。
あ、ていうか、正義感の強いロディだから、正義を盾にする(この場合正義がどこにあるのかはおいといて)言い方になるのかも。

ロディにはミューラァがククト政府軍の代表者のようにも見えたんでしょうか。
ただの将校なミューラァにそんなこと言ってもほんとは仕方ないんだけど(そんなことは上に聞いてくれ、なのか、攻めてきたのはそっちだろ、なのか)、……ああ、そうか、自分に言われても仕方ないことを先に言われていたことがあって、「ビジネス」と言うしかなかった、とも考えられるか〜。

いや、わたしとしては、「そっちが攻めてきといてよく言うよ!」とか言ってくれた方が…くくく。ミューラァにそう言われてしまったら、ロディも立つ瀬がないからしなかったのかスタッフが。

しかしいろんな意見を聞けるのはいいですな。なんとなくあの場面を見るときの注意事項(笑)が固まってきました。

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