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気まぐれなレストラン

ネタが、注射針を指に突き刺したことくらいしかありませんよ。
キャップをかぶせようとしたら、的が外れてぶっといのを垂直にぶすっと思いっきり。
油断した。いつかやると思ってた。

炒め物をしていて、ふいに思い出したことがある。
大学時代の夏休みに、課題のスケッチのネタにと中国は大同というところへ2週間行っていたことがあるのだが、そこで食べた料理のことである。
大同は雲コウ石窟(仏像を崖に彫りだしてある仏教遺跡)という有名な観光地があり、当時奥地といえども割にメジャーなところだったと思うのだが、そこにある一番いいホテル(のはず)のレストランでの出来事が、とってもおもしろかった。

卵とトマトをふんわり炒めた料理が結構美味だったので毎回オーダーしていたんだが、最終日食い納めだと思って大盛りを頼んだら、ふんわりどころかころころの炒り卵状になったものが大量に出てきた。
そのほかにも、お茶が妙に薄いな、と思ってポットのふたを開けて中を覗くと、入っていたお茶の葉は申し訳程度に2、3枚だったとか。
相席になったイタリア人の男性二人の料理が、いつまでたっても出てこなかったとか。(昨日も出てこなかったんだ、とその人たちはぼやいていた)
いつも出てくる料理の塩加減が濃かったので、塩を少なくしてくれ、と言ったら、なぜかスープの塩が抜かれて出てきたとか。(塩気のないスープをあまりのおかしさに吹き出しながら飲んだような)


日本ではなかなか味わえない、気まぐれなレストランであった。

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