ストーリー

第29話 タウト星脱出命令

ジェイナスと13人は無事、タウト星に入った。
初めて見るアストロゲーター(ククトニアン)の生活圏。地球のものとは形や色などの雰囲気が違うだけで、机や椅子、本など、基本的な生活習慣は変わらないようだ。食堂もある。彼らの出した食事を唯一食べたロディが、味は大分違うみたいだと説明。

両親たちがいたところに行ってみたい、と言いだすルチーナ。みんなもそれに賛同し、カチュアの道案内で(何で知ってるのか不思議)そこへ向かう。
その彼らを見ている怪しい人影。

地球人達が収容されていた場所は薄暗く、ベッドもないガランとした部屋だった。落ちていたセーターを拾い上げるフレッド。何か探してみよう、と駆け出す子供達。折りたたまれたシーツ、缶詰。
そこに、ねえみんな、とクレアが声を上げ、何かを読み上げ始めた。壁のあちこちにメッセージが書かれていたのだ。もしかしたら子供達の両親が書いたものもあるかもしれない。

バーツがルチーナ宛のメッセージを見つけた。集まってくる皆。読めないルチーナの代わりにバーツがメッセージを読む。その壁に取りすがって泣くルチーナ。

その場の雰囲気に耐えかね、ジェダ(和平論者のリーダー)を探して話を聞いてみよう、というバーツ。ロディ・スコット・マキと共にジェダを探しに部屋を出る。
通路で運良くジェダたちに接触。

一方、通信室のような部屋には先ほどの怪しい人影が。ジェダとスコットたちのやりとりを盗聴しているらしい。

ジェダの話によると、タウト星に収容されていた地球人は、母星ククトへ連れて行かれたらしい。
ククト星なら目と鼻の先だ、と喜ぶ4人。しかし、ククト星は少し前までは生物が住めない場所だった。つまり、ククトニアンに最も近い生物(アニマルという言い方をして、失礼、と言う)として、生存実験を行う目的だというのだ。激怒する子供達。
(そこに、政府軍の一人が逃げ出したという連絡が入る)
ロディは、窓から見える石板を指さし、何の目的で作られたものかとジェダに尋ねた。本来、荒廃した星を再生させる(木や草の生長を助ける)マシンだった、と言う。しかし戦争が始まったため、植物蘇生作用をストップさせ、代わりにコンピュータシステムを狂わせる機能に切り替えた。そのため、ククト側のプログラムがめちゃくちゃになり、全面戦争が回避できたのだ、と言う。
ジェイナスに積載されていた石板によって自分たちが守られていたことを確信する子供達。

そこにジェダの仲間からまた通信が入った。地球の艦船が接近しているという。救援要請に応えてローデン大佐が来てくれたに違いない。
すぐにここを去らねばならない、というジェダ。今は無益な戦いは避けたい、と言う。ローデン大佐はそんな人ではない、と言うロディに、軍人はどこも同じようなものだ、と言い、子供達に別れを告げて去った。

タウト星から脱出するジェダたちと戦闘にならないよう、ローデン大佐と一刻も早く連絡を取らなければならない。4人はジェイナスへ急いだ。
その途中、ジェイナスを見る怪しい人影を見つけるロディ。
調べたいことがある、と3人を先に行かせ、注意深く人影を探すロディ。

誰かが通路に出てきた。ヘルメットを小脇に抱えた、パイロットのような姿だ。その後ろ姿に、ロディは銃口を向けた。
動いたら撃つ、とおっかなびっくり叫ぶロディの方を振り向き、君は、地球人か、と地球語で話しかける男。そうです、あなたは誰です、と言うロディに、見たところ、軍人ではなさそうだな、と言う。質問に答えてください、と言うロディに尚も、あれは君たちの船か、と質問でたたみかける男。
そこに、ロディを探すバーツの声が聞こえる。ロディがそちらに注意を向けた一瞬の隙に、男は走り去ってしまった。

タウトを脱出していくジェダとジェイナスとが通信している。私たちは母星ククトに帰る、というジェダに、僕たちも後からきっと行きます、と言うロディ。その通信を、やはりタウトを脱出していく先ほどの男が傍受。

タウトに近づいてきたローデン艦隊が、ジェダたちに砲撃を仕掛けた。そこにジェイナスからプライオリティコールがかかる。敵ではない、とわけを話すスコット。
ローデンは攻撃を中止してくれた。よかった、とほっとするスコットとロディだったが、バーツだけは、ローデンの言った軍人らしい「反乱分子」という表現にひっかかりを覚えていた。

バーツの予感通り、ローデンは反乱分子の存在に、戦略的価値を見いだしていた。

タウト星に入ってくるローデンの艦隊。
ククト星に地球人捕虜が連れて行かれたと聞き、あとは我々に任せろ、というローデン。その言葉に、スコットとロディは安堵の表情だったが、バーツだけは浮かぬ顔だ。自分たちは本当にククト星に連れて行ってもらえるのか、軍人にとって民間人はお荷物なはずだ、というバーツ。
そんなに心配ならローデン大佐に聞いてみよう、と大佐を捜しに行く二人。
その途中で、機動ユニット「スリングパニアー」の取付作業を見る。

艦隊司令部と連絡を取っているローデン。タウト星を前線基地とし、援軍を待ってククト星へ進撃する。

ジェイナスのブリッジに向かうロディとバーツ。ククト星に行くならスリングパニアーはどの道必要だから、どさくさに紛れてかっぱらおう、とか相談している二人の耳に、ちょっと待ってください、というスコットの声が聞こえてきた。
ローデンはやはり、子供達をククトへ連れて行けないと判断したらしい。地球艦隊司令本部へ子供達を移動させると言ってきたのだ。あのローデン大佐の言葉とは信じられない子供達。しかし、自分たちは軍人ではない。

その時、ククトの艦船が2機迫ってきた。ローデンの艦隊が戦闘用意に入る。その様を見て、バーツがロディを肘でこづいた。スリングパニアーをかっぱらうなら今だ。
ローデン艦隊が迎撃作戦を開始。

29話感想はこちら→ANIMAX-バイファム29話感想

     

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