ストーリー

第1話 異星人来襲!開拓星から全員脱出せよ!

人類は太陽系を飛び出し、はるかイプザローン系にまで、開拓の手を伸ばしていた。
豊かな資源を持つ緑の星、イプザローン系第三惑星クレアド。開拓途中のこの星で、謎の遺跡が発見される。
これで5つめになるこの遺跡は、材質も分子構造も地球とは全く異なり、人類の常識では考えられない全く未知のもの。発見したクレーク博士とその助手ケイトは、あきらかにこれは人工的建造物でありこのイプザローン系に人類以外の知的生命体が存在していると主張、クレアド星が異星人によって手を加えられてるなら、入植はしばらく見合わせるべきだ、と、入植を主導してきた軍の司令(准将)に訴える。

しかし軍司令は、17年前のベルウィック星入植時にもアストロゲーターが飛来したが、特に問題はなく、このような建造物も見つかっていない、過去異星人が存在したかもしれないが、今のクレアドは全くの無人である、今更入植を中止する訳にはいかない、として聞かない。
丁度そのとき、通信衛星・第四ステーションがアストロゲーターの奇襲攻撃を受けたと連絡が入った。遺跡の調査を続けてくれ、とクレーク博士に言い残し、慌ただしく基地に戻る軍司令。
なぜ今になって(17年前のヴェルウィック星への入植時には手出しをしなかったアストロゲーターが襲ってきたのか)?と驚くケイト。

明るい日差しの中、子供達がボールを蹴って遊んでいる。フレッドは、ベンチに座って本を読む…ふりをしていた。視線の先には、木陰で本を読んでいるかわいい女の子。3日前にベルウィック星からクレアド星に移ってきたその子がフレッドは気になって仕方がない。それに気付き、フレッドをからかう兄、ロディ。

突如、軍基地でサイレンが鳴り響いた。3機の戦闘機が発進して行く。

とうとうアストロゲーターが大気圏に侵入してきた。第二次防空圏突破。第五時警戒態勢発令。アストロゲーターの母船から機動兵器が発進されたのを受け、本格的に戦闘状態に突入。軍司令は、民間研究員とその家族2200人全員をベルウィック星へ退避させるよう指示。

センターで遊んでいる子供達にも、すぐに家に帰るように指示が出る。緊急事態の中、女の子の名前が「ペンチ」だとわかって喜ぶフレッド。

ついに地上から目視可能なところまでアストロゲーターが迫ってきた。地上から特車部隊が砲撃を始める。

家に帰ったロディとフレッドに、父親から連絡が入った。第三地区にすでに避難していた両親は、そこからまっすぐベルウィック星へ避難することになった。ロディとフレッドに、そのまま基地に向かい、ベルウィック星で落ち合おうと約束。
基地へ向かう途中、民間人を乗せた軍の車両の中に不安げなペンチを見つける。

基地に到着したが、そこは既にアストロゲーターの攻撃を受けていた。目の前のシャトルが爆破される様子を目の当たりにして、フレッドが固まってしまう。しっかりしろ、とフレッドの頬をひっぱたいて正気付かせるロディ。格納庫に駆け込み、シャトルへの乗船を待つ。一人でいるペンチに、たいへんだったね、とロディが声をかける。そのとき、爆発音が響いた。衝撃で格納庫が振動する。そんな最中、いよいよシャトルの乗船が始まった。フレッドを促すロディだったが、フレッドはなぜか泣きべそをかきながら、行かない、という。爆発のショックでフレッドはおもらししてしまったのだ。しかも着替えの入ったバッグを、固まったときに置き忘れてきてしまったらしい。
格好なんて気にしてる場合じゃないだろ、とひとりごちつつも、ロディは戦闘の最中、元いた場所へバッグを取りに駆け出す。
基地の惨状を目の当たりにして、悔しさを噛み締めるロディ。

一方、遺跡を安全な場所(ベルウィック星)へ移すために、クレーク博士とケイトは遺跡の搬出作業を行っていた。

アストロゲーターの圧倒的な戦力に苦戦する地上基地。
軍司令は、前線の機甲部隊を割いてでも、民間人の乗るシャトル離陸の援護に廻すように、と指示。

二機のラピッドファイヤーが援護する中、ロディ・フレッド・ペンチ・クレーク・ケイトの乗ったシャトルは無事離陸していった。

ベルウィック星へ無事いけるよね、というフレッドに、ステーションにあるベースシップがやられていなければ、とロディ。父さんと母さんは無事脱出できただろうか。両親の無事を祈る二人。

一体なぜこんな戦いに、とケイト。全く状況がつかめない。この先どうなるのか、とクレーク

このまま戦争になってしまうのだろうか。負けやしない、絶対に、とつぶやくロディ。


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さすが放送一回目。戦争状態に突入していく緊迫感がすごい。被弾したRVからポッドが飛び出し、ARVを撃墜するところなど、ものすごいスピード感とリズム感。…このクオリティが全編にあったらなあ…
「なぜ今になって」「一体なぜこんな戦いに」というケイトとクレークの疑問の真相は、このあと明らかになっていく。
フレッドの「戦争になっちゃうの?」に対しロディの「負けやしない」という台詞は、この年頃の男の子らしさかロディの性格か。それよりも、戦争に対し、このころは勝ち負けの概念しか持ってなかったロディが、後に、軍の仕事を「ビジネスだ」という敵(ミューラァ)の言葉に、「人を殺すことがですか」と明らかに嫌悪の感情を示すようになる。この1話以降、ロディの戦争観の変化にも注目。
ちなみに「絶対に」はロディの口癖という設定らしい。

参考:ミューラァlog/SPS-V: というわけでANIMAXで始まったバイファム

     

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