ストーリー

第11話 さらばベルウィック・ジェイナスの旅立ち

子供達はシャトルでベルウィック脱出の準備中。
シャトル操縦マニュアルに手を焼いているケイトとスコットに、カチュアが助言。まるでマニュアルをそらんじているかのようなカチュアに、その場にいた皆が感心する。

小さな子供達は主にシャトルへの荷物の搬入作業。
と、シャロンとケンツがケンカをしはじめた。クレアが訳を聞くと、ケンツがラウンドバーニアンをジェイナスに持っていく、と言いだしたのだという。シャトルに載るわけがない、とシャロンはケンツをバカ呼ばわりして、ケンカになったらしい。クレアが一喝してようやく静かになった。

シャトル出発のフェイズが始まった。皆は口々にカチュアの功績を述べた。恥ずかしがってその場から駆けていくカチュア。
荷物の方も準備万端のようだ。
と、カチュアが、ジミーがいないことに気がついた。シャロンが、滑走路に出て行ったジミーを見かけたと言う。

皆で滑走路に向かうと、ジミーは刷毛とペンキを持ち出して、滑走路になにやら描き始めているところだった。自分を描いておけば、パパやママが見てくれるかもしれない、と言うジミー。
親たちは地球に向かったはずだが、親でなくても誰かが見てくれるかもしれないし、何かの手がかりになるかもしれない。子供達は一斉に自分の似顔絵を描き出した。見てくれる自分の親がもういないことを知っている、カチュアを除いて。

バーツとロディがディルファムに乗ってやってきた。上空からもよく見えるように、ディルファムで大きく描こうというのだ。

シャトルが滑走路へと動き出した。うまく描けたかな、とジミー。「ママが見てくれたらな…」という言葉に、カチュアは声を失った。ジミーと自分の父と母が乗ったシャトルが目の前で爆発してしまったことを思いだすカチュア。そのカチュアを見て、何かを感じ始めたジミー。

シャトル離陸。シャトルの窓にはりついて自分たちの似顔絵を見、歓声を上げる子供達。操縦席では案外あっけなくシャトルが飛んだことに、安堵のため息をもらしている。

うるさいの(ケンツ)が操縦席にちょっかいを出しに来た。しかし、「ケンツ・ノートン軍曹!別名あるまで待機」と軍隊用語で釣って即追い払うことに成功するバーツ。

そうこうするうちに、ステーションにジェイナスの姿が見えてきた。
ステーションの姿に、親たちとはぐれジミーと出会った時のことを思い出すカチュア。

久々のジェイナスに乗り込む子供達。ケンツは早速格納庫の点検。ロディ・スコット・バーツ、ケイトはブリッジへ。クレア・シャロン・カチュアは食事の準備。

ジェイナスのブリッジに灯りが戻った。ケイトはスコットにブリッジを任せて出て行く。任せられたスコットは心配顔。自分たちだけでこのジェイナスを本当に動かせるのだろうか。やるしかない、と言わんばかりに、ジェイナスの分厚いマニュアルをスコットに持たせるバーツ。

ステーションの自分の部屋に戻りたい、というジミーの願いをかなえるため、ケイトの後を追うカチュアとジミー。
ケイトは、例の遺跡の様子を見に来たのだった。遺跡の周りになぜか水滴が付着しているのに気付いたケイト。そのとき、カチュアとジミーがドッキングカーゴに入ってきた。ご相談が、と言いかけたカチュアが、遺跡を指して何が入っているのかケイトに問うた。ケイトに示された遺跡の写真に、なぜか見覚えがあるらしいカチュア。でも、どこで見たのかは思い出せない、という。何か思い出したことがあったら、すぐに教えて欲しい、とケイト。ところで、相談とは、とケイトがカチュアに問い返し、カチュアが目的を思い出した時、すでにジミーはそこから姿を消してしまっていた。

その頃ジミーはケンツに宇宙服を着せてもらっていた。ジミーの話を聞いたケンツが、他の誰にも了解を得ず、勝手に助け船を出してしまったのだ。ジェイナスから出て生存環境マイナスのステーションへ向かうジミー。

そのことを知ったバーツたちは、ケンツを叱った。なぜ了解を得なかったのか。命綱を付けずに慣れない宇宙空間を動くのは危険だ、しかもステーションの中は破片が散乱している。
ケンツが駆けだした。ジミーを助けに行くつもりだ。ステーション内を知っているカチュアとロディも、後を追う。

一方ジミーは、自分の部屋を見つけていた。漂っていたバッグをつかみ、そのあたりにあるものを詰め込む。机の引き出しを開けると、パパとママの写真がふわりと浮き上がった。それを手に取り、ジェイナスに戻ろうとするジミー。が、途中帽子が壁にひっかかり、体を壁にぶつけてしまった。気を失ったままかなりの速度で漂い始めるジミー。
ステーションを飛び出していくジミーの姿を、ケンツが見つけたが、ちょっとというところで自らに付けた命綱が伸びきってしまい、ジミーの体を掴み損ねる。
しかし、後ろからロディとカチュアが追いつき、ジミーを無事キャッチすることができた。
ロディの提案で、カチュアも自分の部屋から、ママのバッグを持ってくることができた。

カチュアには以前から不思議なことがあった。自分には、赤ちゃんのときの写真がない。

カチュアの部屋にジミーが入ってきた。これ、僕のパパとママ、と言ってカチュアに写真を見せ、地球へ行けば会えるよね、と笑うジミーに、カチュアは、パパとママの写真を大切にするのよ、としか言えなかった。

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DORAの感想→ANIMAX-バイファム10話・11話

     

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