ストーリー

第21話 敵ビーム波状攻撃?僕たちに明日はある

敵の遠方からのビーム攻撃は、昨日からずっと続いていた。
遠方からの射撃で収束率が拡散しているため、大規模なダメージを受けることはないものの、心臓に悪いことこの上ない。敵の真意を測りかねる子供たち。もしかしたら、カーゴから出ているエクストラ力線と何らかの関わりがあるのではないか、と思い始める。

ケンツがシャワー室の前でうろうろしている。様子のおかしいケンツを見ていぶかしむロディとバーツ。そういえばケンツは他の人間と風呂に入ったことがない、しっぽでも生えてるんじゃないか、と笑いながら立ち去るバーツとロディ。その話をシャロンとペンチがランドリーで聞いてしまっていた。真っ赤になったペンチとは対照的に、おもしろそう、といたずらっぽく笑うシャロン。

カーゴではスコット・カチュア・ジミーが遺跡のあるカーゴを調査していた。やはり謎の波は遺跡から発せられているようだ。ジミーは、遺跡の周りに生えていた苔が枯れていることに気付く。
そこにバーツとロディもやってきた。
遺跡の様子を見るためにコンテナを開けてみる。遺跡からは以前開けた時と同じように、蒸気のようなものが吹き出てきた。ヘッドホンから波の音を聞いていたスコットが思わず声を上げる。波が急激に強くなったためだ。やはり波(エクストラ力線)はこの遺跡から出ている、と確信するスコット。
エクストラ力線が出た時期と、敵の攻撃がおかしくなった時期が同じだ、と指摘するカチュア。しかしこの遺跡の効能は、荒れ地に緑を再生することだ、とケイトは以前ロディに言っていた。それが敵の攻撃とどう関係するのか。
ジミーだけは、遺跡が、以前見たときと違っていることを感じていた。

敵のビーム攻撃はまだ続いている。そのうちの一つがジェイナスをかすった。
その衝撃に、なんだなんだ、と風呂から駆けだしてきたケンツの後ろ姿を見て、脱衣所でケンツの風呂を覗いていたシャロンとペンチが声を上げた。ケンツのオシリには紫色の痣が!ケンツの秘密は蒙古斑だったのだ。
見られたと知ったケンツはオシリを隠しながら慌てて風呂場に駆け戻ったが、時既に遅し。脱衣所から聞こえてくるシャロンの高らかな笑い声に、ケンツは悔し涙をにじませるのだった。

敵の攻撃がやんでいる間に被弾箇所の調査をケンツにやらせようと思っていたスコットたちだったが、当のケンツが見あたらない。どうやらシャロンとペンチに秘密を知られて、むくれてしまったらしい。ケンツを傷つけたことはどこ吹く風、ケンツの秘密をおもしろそうにことさら強調するシャロンをとがめるクレア。しかし堂々と「だって人の秘密っておもしろいじゃん」と言ってのけるシャロンに、スコットがさすがに表情を変えた。それを見て、やっと謝る気になるシャロン。

ジェイナスの被弾箇所をパペットで調べに行ったマキから、たいしたことはないようだと連絡が入った。敵の真意はわからないが、ビームが当たったとしても収束率が悪いため、大事には至らないようだ。だが、ちょっとしたトラブルはあるかもしれない、とバーツが指摘する。例えば、ドアが開かなくなるとか、些細な故障だ。

食堂で食事を取る子供達。しかし、その席にケンツはいない。責任を感じてシャロンやペンチがケンツを探しに行こうとするが、二人が行けば逆効果になる、とロディはそれを止め、代わりに席を立った。フレッド・ジミー・バーツも後に続いた。

ケンツを探していたフレッドが、店を見つけた。中に入ってオルゴールを聴いていると、奥から物音が。ケンツだった。なぜか軍の制服を着ている。ペンチとシャロンも謝ると言っているから戻ろう、と言うフレッドを無理矢理引っ張っていくケンツ。おもしろいものを見せてやる、とフレッドの鼻先に突きだしたものは、何とエロ本だった。内緒だぞ、と言うケンツだったが、側にはいつの間にかバーツが立っていた。

無事戻ったケンツ。食堂でシャロンとペンチの接待を受けている。一応謝っていたシャロンが、調子に乗りすぎてやはりケンツを激昂させた。そこになぜかジミーが割って入り、ケンツを食堂から連れ出した。異色の取り合わせに目を丸くするロディたち。
スコットが、もっとおしとやかにできないのか、とシャロンに苦言した。しかし、おしとやかって?ほっほっほっほ、と全く取り合わないシャロン。苦虫をかみつぶしたような表情のスコット。

ジミーはケンツを連れ出して、いきなり自分の尻をむいた。それを見て仰天するケンツ。何とジミーのオシリも青かったのだ。笑って手を差し出したジミーと、感激して握手を交わすケンツ。奇妙な友情の始まりだった。

ブリッジで仕事がある、というロディを無理矢理引っ張っていったバーツ。連れて行ったのは、ケンツが見つけた先ほどの部屋だった。もちろん目当てはエロ本。
最初はとまどっていたロディだったが、進められるままに夢中になってしまい、二人で大興奮。

ロディとバーツの姿が見えないことに気付いたスコットが、フレッドに二人の行方を聞いた。他のクルー(というか女子)に聞こえないよう、スコットに耳打ちするフレッド。

エロ本に夢中になっている二人の耳に、スコットの声が飛び込んできた。慌てて隠れようとした二人だったが、バーツがあるいたずらを思いついた。

ロディとバーツを呼びながら部屋に入ってきたスコットの声が急にやんだ。やおらあたりを見回し、誰もいないことを確認すると、こそこそと部屋の中に駆けていく。拾い上げたのはもちろん、目の前に落ちていたエロ本だ。
エロ本にスコットの目が釘付けになっていることを確認し、こっそり部屋を抜け出すロディとバーツ。

と、そこに敵のビーム攻撃。衝撃に驚いてようやくエロ本の誘惑から覚めたスコットはブリッジに戻ろうとしたが、ドアが開かなくなってしまった。どうやら閉じこめられてしまったらしい。

ブリッジに戻ってきたロディたちにスコットからSOSが。急いで元いた部屋に向かうロディとバーツ。
ロディたちが来るまでにエロ本を隠さなければいけないことに気付いたスコットは、急ぎ元あった戸棚へ。その時、またしてもビームの衝撃がジェイナスを襲った。戸棚から雪崩を打ったように崩れ落ちてくるエロ本の山。

スコット救出に急ぐロディとバーツ。それに興味をそそられたシャロンが、その後を追う。

エロ本だらけになった周囲を見て、冷静さを完全に失うスコット。誰か来る前にエロ本を片付けてしまわなければいけない。戸棚にめちゃくちゃにエロ本を投げ込み始めたところにバーツの声が。今から鍵を壊すから、ドアから離れていろ、と言う。ちょっとまって、と慌てるスコット。そこにまたビームの衝撃が。
スコットの悲鳴を聞きつけ、急ぎ鍵を壊し部屋に入ったロディとバーツの目に飛び込んできたのは。
エロ本に埋もれたスコットの姿だった。
しかもロディとバーツの後を追ってきたシャロンにまでその姿を見られてしまった。男は女の裸を見てもいいわけ?と言うシャロン(先ほどケンツの風呂を覗いたことをとがめられた事を指している)。これには深〜いわけがある、と取り乱しながらシャロンに言い訳(?)するスコットに、シャロンは珍しく理解のある言葉を言った。
わかってるよ、だまっててあげるさ。

が、弱みを握られたことは確かである。

     

管理人へのMail

メールフォーム
※別窓が開きます。