メカ

ジェイナスの発進

ジェイナス発進時の模様を引用しつつ、用語解説。大人が操る2話と、子供達が操る11話の比較も。

【2話より】
中尉「ジェイナスの緊急発進準備状況はどうか」
オペレーター「停泊用各種機材、取り込み完了」
オペレーター「リアクター出力、アイドリングからミドルパワーへ」
オペレーター「エンジンチェック完了」
オペレーター「チャンバー内圧上昇中!」
中尉「目標である、ベルウィック星オービタルIIへ最短時間で航行した場合、補給なしに地球へ戻ることは可能か」
ボギー「可能です」
中尉「ありがとうボギー」
ボギー「どういたしまして」
オペレーター「中尉どの、タキシングスタートまで65秒であります」
中尉「よし、全乗組員にシートベルトを着用させろ」
オペレーター「はっ」
オペレーター「プロペラントポンプ、最大。チャンバー共鳴がはじまりました」
中尉「スタピライザー」
オペレーター「スタピライザー、オン」
オペレーター「安全装置解除」
オペレーター「リアクター、テイクオフパワーへ」
中尉「コンパスアライメント確認」
オペレーター「トリムチェック」
オペレーター「トリムチェック」
オペレーター「発進10秒前。コースクリア。5秒前、3、2、1、発進!」
オペレーター「巡航速度70%。第一次軌道修正に入る」
中尉「甲板士官を呼んでくれ、ああきみか、本艦の最終乗員名簿を送ってくれ」

【11話より】
ボギー:マスタム※テスト終了
バーツ:エンジンチェック終了。
ボギー:フェイズ2、APUスタート。
スコット:マキ、48%だぞ。
マキ:リアクター出力、アイドリングからミドルパワーへ48%。
ボギー:エンジン異常なし、チャンバー内圧上昇中、インジェクター作動。
マキ:インジェクター作動確認。
カチュア:APUスイッチ、オフ。
ロディ:プロペラントポンプ、最大圧。
カチュア:チャンバー共鳴始まりました。
マキ:内圧ワイト※。
スコット:ペンチ、スタピライザーだ。
ペンチ:スタピライザー、スイッチオン。
スコット:安全装置、解除。
カチュア:リアクター、テイクオフパワーへ。
フレッド:トリムチェック。
シャロン:発進10秒前。コースはクリアよ。
シャロン:5、4、3、2、1。
スコット:発進!
スコット:コースチェック。
ボギー:本※コース、自動修正範囲です。

※は不明瞭な部分

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■ボギー…ジェイナスのメインコンピュータ、クレイ8000系。通称ボギー。音声での会話が可能。2001年宇宙の旅の、HALがモデルだそうな。
■フェーズ[phase]…手順。「フェーズ4.2」で「4.2段階」
■オービタルII[orbital]…衛星軌道のうち、推奨衛星軌道。内側からI、II、III
■コースクリア[course clear]…航路上に障害なし
■スタピライザー[stabilizer]…姿勢・出力などの安定装置
■タキシング・スタート[taxiing start]…宇宙船発進には、厳密な方向を定める必要がある。そのことを言う……とムックなどにはある。ちなみに航空機でいう「タキシング」は、『地上走行』の意。航空機が誘導路などの地上を自力で走行することである。「taxiing way」は誘導路。ここから、本来の「発進」というより、方向を定めるための準備段階のようなものかと思われ。
■チャンバー[chamber]…推進エンジン内の一部分。そこで推進剤が爆発し、ノズルから噴出する。車などのエンジンと一緒…のはず。
■チャンバー共鳴…エンジンのパワーが上がり、そのままだとキケンだが、うまくやると最高パワーが得られる状態。
■プロペラント[propellant]…推進剤
■リアクター[reactor]…宇宙船などの動力炉
■コンパスアライメント[compass alignment]…羅針盤調整
■ミドル・パワー[midlle power]…リアクターの出力を、アイドリング出力から発進に必要なパワーに上げるまでのワンステップ。
■トリム・チェック[trim check]…出航可能状態(姿勢・バランス?)確認

(出典:殆どジ・アニメ特別編集 銀河漂流バイファム「VIFAM BACK BORN」)
(英語のスペルは自分で調べた)(あとわからない言葉は辞書で調べた)

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造語が思ったより少なかったのに驚いた。基本的に、今使ってる知識・技術やシステム(軍とか)の延長という感じで。近未来の設定(2058年だっけ)なんだなと改めて感じる。
バイファムの設定では、2003年にはアメリカがECと協力して月面基地を建設しているし、その前には1996年にソ連(当時の設定なので)が超光速理論を宇宙ステーションで検証している…。そういえば「鉄腕アトム」でも現在すでにアトムが生まれていたりするし、これらの事が考えられていた当時は、科学技術の発達が行け行けドンドンだったからなのか、あるいは21世紀がそんなに近い将来という感覚がなかったのか。ある意味夢のある時代だったのかも。

…東西冷戦の終結とスペースシャトルの事故が、こんなところに思わぬ影を落とすとは…。

     

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